功成身退
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1. 基本情報
- 拼音: gōng chéng shēn tuì
- 日本語訳: 功成り名を遂げて身を引く、大功を立てた後に潔く引退する
- 成語の構成: 「功」(功績、事業)
+ 「成」(成就する、成し遂げる) + 「身」(我が身、自分自身) + 「退」(退く、引退する) - 意味: 大きな功績を収めたり事業を成し遂げたりした後に、名誉や権力に執着することなく自ら潔く身を引くこと。道家の知恵に由来し、引き際の美学や保身の賢明さを称賛する褒め言葉(褒義語)として用いられます。
2. 詳細な意味とニュアンス
「功成身退」は、以下のようなニュアンスを含みます。
- 前提となる功績: 単なる引退ではなく、「功成(大業を成し遂げた、目的を果たした)」が前提となります。道半ばでの挫折や失敗による退場には使いません。
- 自主的な引き際: 他者から強制されたり解任されたりするのではなく、「身退(自ら進んで引退する)」という能動的かつ執着のない姿勢を含みます。
- 比喩的な役割の完了: 人物の勇退だけでなく、時代や役目を終えた制度・製品・道具などが「役割を全うしてお役御免となる」際にも比喩的に多用されます。
3. 使い方
「功成身退」は、主に以下のような文脈で使用されます。
- 創業者やリーダーの勇退: 会社を上場・成長させた創業経営者や、チームを優勝に導いた監督などが、絶頂期に後進へ道を譲る文脈で使われます。
- 例:「在公司成功上市后,这位创始人选择功成身退,把管理权交给了年轻人。」
(会社の株式上場を成功させた後、この創業者は功成り身を引く道を選び、経営権を若手へと譲った。)
- 例:「在公司成功上市后,这位创始人选择功成身退,把管理权交给了年轻人。」
- スポーツ選手・功労者の現役引退: 国際大会で金メダルを獲得するなど最高の栄誉を手にしたアスリートが、惜しまれつつ現役を退く際に用いられます。
- 例:「他夺得本届奥运会冠军后宣布退役,可谓是功成身退。」
(彼は今大会の五輪で優勝した後に引退を発表し、まさに有終の美を飾って身を引いたといえる。)
- 例:「他夺得本届奥运会冠军后宣布退役,可谓是功成身退。」
- システムや設備の役割終了: 長年稼働してきた旧システムや老朽化したインフラが、新型の導入に伴って使命を終える様子を擬人化して表現します。
- 例:「新一代系统已经正式上线,服务了十年的旧系统终于功成身退。」
(次世代システムが正式稼働し、10年間にわたり稼働した旧システムがようやくその役目を全うした。)
- 例:「新一代系统已经正式上线,服务了十年的旧系统终于功成身退。」
その他の例文:
- 懂得在巅峰时期功成身退,需要极大的智慧与胸怀。
(絶頂期において潔く身を引く術を弁えていることには、極めて大きな知恵と度量が必要である。) - 带领团队完成这项艰巨的任务后,他便功成身退,转任顾问。
(チームを率いてこの困難な任務をやり遂げた後、彼は大功を立てて一線を退き、顧問へと転任した。) - 不少历史名臣不懂得功成身退的道理,最终招致了杀身之祸。
(歴史上の多くの名臣は功成り名を遂げたら身を引くという道理を弁えず、最終的に非業の死を招いた。) - 这座老桥运行了半个多世纪,伴随新桥通车,它将正式功成身退。
(この古い橋は半世紀以上使われてきたが、新しい橋の開通に伴い、正式にその役目を終えることになる。)
4. 文化背景と注意点
- 出典:『老子(道徳経)』第九章「功成名遂身退,天之道(功成り名遂げて身退くは、天の道なり)」。物事が極みに達すれば必ず衰退に向かうという自然の摂理(道)に基づき、栄光の頂点で執着を手放すことこそが身を守り全うする知恵であると説いています。
- 歴史的教訓:中国史において、天下統一を支えた軍師・范蠡(はんれい)や張良(ちょうりょう)は、大功を立てた後に速やかに隠遁して天寿を全うした「功成身退」の代表例とされます。対照的に、権力や栄誉に固執した文種(ぶんしょう)や韓信(かんしん)が粛清された歴史と対比され、東洋的な人生訓として深く定着しています。
- 現代的用法:現代中国語では、引退した偉人や政治家だけでなく、プロジェクトの完了に伴う離脱や、旧型機・旧規格の廃止など、比喩的・親しみやすい文脈でも頻繁に登場します。
5. 類似成語と反義成語
- 類似成語:
- 急流勇退 (jí liú yǒng tuì): 激流の中で思い切って船を退かせるように、情勢の絶頂期や危険が生じる前に決断力をもって引退すること。
- 功遂身退 (gōng suì shēn tuì): 事業や功績を成し遂げた後に自ら官職や地位を退くこと(功成身退と同義)。
- 反義成語:
- 贪恋禄位 (tān liàn lù wèi): 官職の地位や俸禄に未練を残し、執着して手放そうとしないこと。
- 居功自傲 (jū gōng zì ào): 自分の立てた功績を笠に着て、傲慢に振る舞うこと。
6. まとめ
「功成身退」は、『老子』の「功成り名遂げて身退くは天の道なり」に由来し、大きな事業や功績を収めた後に権力や名誉に執着せず潔く引退することを表す成語です。東洋的な美徳・処世の知恵として称賛の意を込めて使われるほか、現代では役目を終えた制度や製品が「お役御免」となる文脈でも幅広く用いられます。
中国語検定で出題準1級
