一波三折
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1. 基本情報
- 拼音: yī bō sān zhé
- 日本語訳: 二転三転する、紆余曲折を経る、波乱万丈である
- 成語の構成: 「一」(ひとつの)
+ 「波」(波、筆の払い(書道用語)) + 「三」(三回、何度も) + 「折」(折れる、曲がる、変化する) - 意味: 物事が順調に進まず、何度も状況が変化したり、予期せぬ障害が発生したりすること。元々は書道の筆法で、一つの線を引く間に筆の運びを何度も変えることを指していましたが、現在では主に「事情が複雑で変化が多いこと」や「物語の展開が起伏に富んでいること」を指します。
2. 詳細な意味とニュアンス
「一波三折」は、以下のようなニュアンスを含みます。
- プロセスの複雑さ: 単に失敗することではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返すなど、解決や完了に至るまでの道のりが平坦でないことを強調します。
- 物語や文章の評価: 小説や映画などのプロットに対して使う場合は、展開が予測不能で面白いというポジティブな意味(褒め言葉)になることがあります。
3. 使い方
「一波三折」は、主に以下のような文脈で使用されます。
- プロジェクトや交渉の難航: 仕事や計画が、予期せぬトラブルや変更によってなかなか進まない状況を説明する際によく使われます。
- 例:「这个项目的谈判过程真是一波三折,好在最后还是签约了。」
(このプロジェクトの交渉過程は本当に二転三転した(紆余曲折があった)が、幸い最後には契約できた。)
- 例:「这个项目的谈判过程真是一波三折,好在最后还是签约了。」
- 物語の展開: 小説、映画、ドラマなどのあらすじが単調でなく、起伏に富んでいて魅力的であることを表現します。
- 例:「这部电影的情节一波三折,观众直到最后一刻才猜到结局。」
(この映画のストーリーは波乱万丈(二転三転する展開)で、観客は最後の瞬間まで結末が予想できなかった。)
- 例:「这部电影的情节一波三折,观众直到最后一刻才猜到结局。」
- スポーツの試合展開: リードしたりされたり、形勢が何度も入れ替わる激しい試合展開を指します。
- 例:「昨晚的决赛打得一波三折,双方比分一直咬得很紧。」
(昨夜の決勝戦はシーソーゲーム(二転三転する展開)となり、双方の点差はずっと拮抗していた。)
- 例:「昨晚的决赛打得一波三折,双方比分一直咬得很紧。」
その他の例文:
- 虽然经历了一波三折,但他终于实现了出国留学的梦想。
(紆余曲折はあったものの、彼はついに海外留学の夢を叶えた。) - 这件案子的审理过程一波三折,出现了好几个意想不到的证人。
(この事件の審理プロセスは二転三転し、予想外の証人が何人も現れた。) - 原本以为很简单的事情,没想到办起来却是一波三折。
(本来とても簡単だと思っていたことが、やってみると意外にも一筋縄ではいかなかった(難航した)。) - 他的感情生活一波三折,至今还是单身。
(彼の恋愛事情は波乱続きで、今もまだ独身だ。)
4. 文化背景と注意点
- 由来: 書聖と呼ばれる晋代の書家・王羲之(おうぎし)の言葉に由来します。彼は『題衛夫人筆陣図』の中で、筆で「捺(なつ/右払い)」を書く際、筆先を三度折り曲げるように動かすことで力強さと美しさが生まれると説きました。
- 意味の拡張: 元々は芸術的な筆遣いの「変化の美」を表す言葉でしたが、現代では主に「物事がスムーズに進まないこと」や「物語の面白さ(展開の多さ)」を表す言葉として定着しています。ネガティブな文脈(苦労)でも、ポジティブな文脈(面白さ)でも使われます。
5. 類似成語と反義成語
- 類似成語:
- 好事多磨 (hǎo shì duō mó): 良いことはとかく邪魔が入りやすく、成就するまでには多くの苦労があること。
- 跌宕起伏 (diē dàng qǐ fú): (物語や音楽などが)抑揚があり、変化に富んでいること。
- 错综复杂 (cuò zōng fù zá): 入り組んでいて複雑なこと。link
- 峰回路转 (fēng huí lù zhuǎn): 状況が困難な時期を経て好転すること。link
- 反義成語:
- 一帆风顺 (yī fān fēng shùn): 追い風に帆を上げるように、物事が極めて順調に進むこと。link
- 一气呵成 (yī qì hē chéng): 文章や仕事を途中で止まらずに一気に仕上げること。
- 顺理成章 (shùn lǐ chéng zhāng): 物事が道理にかなって自然に発展すること。link
6. まとめ
「一波三折」は、物事が順調に進まず、何度も変化や障害が生じる様子を表す成語です。元々は書道の筆法に由来しますが、現在では「プロジェクトの難航」や「ドラマチックなストーリー展開」など、状況が二転三転する場面で幅広く使われます。苦労を伴うプロセスだけでなく、変化に富んだ面白さを表現する場合もあります。
