事必躬亲
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1. 基本情報
- 拼音: shì bì gōng qīn
- 日本語訳: 何事も自ら行う、万事を自分で処理する
- 成語の構成: 「事」(事柄、仕事、業務)
+ 「必」(必ず、例外なく) + 「躬」(自ら、身をもって(「躬行」などで使われる)) + 「亲」(自ら(「躬」と同義で重ねて強調)) - 意味: どんなに些細なことであっても、他人任せにせず必ず自分自身で処理すること。責任感が強く勤勉であるという肯定的な意味で使われることもあれば、部下に任せられない(マイクロマネジメント)という否定的なニュアンスを含むこともあります。
2. 詳細な意味とニュアンス
「事必躬亲」は、以下のようなニュアンスを含みます。
- 徹底した当事者意識: 「躬」と「親」はどちらも「自ら」という意味を持ち、これを重ねることで「絶対に自分でやる」という強い意志や姿勢を強調しています。
- 文脈による評価の二面性: 伝統的には「勤勉なリーダー」を褒める言葉でしたが、現代の組織論的な文脈では「権限委譲ができない」「効率が悪い」という批判的な意味で使われるケースが増えています。
3. 使い方
「事必躬亲」は、主に以下のような文脈で使用されます。
- 称賛・肯定的な評価: リーダーや責任者が、現場を重視し、率先垂範して働く姿勢を褒める際に使われます。特に苦労を厭わない態度を強調します。
- 例:「虽然他是公司的总经理,但对产品质量把关依然事必躬亲。」
(彼は会社の社長であるが、製品の品質チェックに関しては依然として自ら陣頭指揮を執っている。)
- 例:「虽然他是公司的总经理,但对产品质量把关依然事必躬亲。」
- 批判・否定的な評価: 部下を信用せず仕事を任せない、あるいは細かすぎて全体が見えていないリーダーシップの欠如を指摘する際に使われます。
- 例:「作为管理者如果事必躬亲,不仅自己累,团队也得不到成长。」
(管理者としてもし何でも自分でやってしまうと、自分が疲れるだけでなく、チームも成長しない。)
- 例:「作为管理者如果事必躬亲,不仅自己累,团队也得不到成长。」
- 歴史上の人物や親の描写: 歴史的な名宰相(諸葛亮など)の献身的な働きぶりや、子供の世話を焼く親の姿を描写する際によく用いられます。
- 例:「诸葛亮一生为国操劳,军中罚二十以上皆事必躬亲。」
(諸葛亮は一生国のために尽力し、軍中では罰二十以上の案件はすべて自ら裁決した。)
- 例:「诸葛亮一生为国操劳,军中罚二十以上皆事必躬亲。」
その他の例文:
- 他这种事必躬亲的工作作风,虽然令人敬佩,但效率实在不高。
(彼の何でも自分でやる仕事ぶりは、敬服には値するが、効率は実に悪い。) - 你不必事必躬亲,要把任务分配给合适的人去做。
(全部自分で抱え込む必要はない、適切な人にタスクを割り振るべきだ。) - 这位市长经常下基层视察,对民生问题事必躬亲。
(この市長は頻繁に現場視察を行い、民生問題には自ら直接取り組んでいる。) - 要想培养接班人,就不能事必躬亲,要学会放手。
(後継者を育てたいなら、何でも自分でやっていてはだめで、任せることを覚えなければならない。)
4. 文化背景と注意点
- 歴史的背景: この言葉は、唐代の名宰相・張九齢の文章や、『詩経』小雅の「弗躬弗親(躬(み)ずからせず親(み)ずからせず)」という一節に関連しています。伝統的には、皇帝や高官が安逸を貪らず、自ら政務に励むことを美徳とする文脈で使われました。
- 諸葛亮の逸話: 三国時代の諸葛亮(孔明)は「事必躬親」の典型例として知られます。彼は過労で亡くなったとされ、現代では「リーダーは諸葛亮のように事必躬親であるべきか?」という議論のテーマとしてよく引き合いに出されます。
- 現代のニュアンス: 現代ビジネスにおいては、マイクロマネジメント(過干渉)の代名詞としてネガティブに使われることが増えています。「親力親為(自ら行う)」の方がやや中立的でポジティブな響きがあります。
5. 類似成語と反義成語
- 類似成語:
- 亲力亲为 (qīn lì qīn wéi): 自らの力で自ら行うこと。事必躬親よりも現代的で、単に「自分でやる」という事実を指すことが多く、ネガティブな意味は薄い。
- 身体力行 (shēn tǐ lì xíng): 身をもって実行し、努力して行うこと。口先だけでなく行動で示すこと。
- 大包大揽 (dà bāo dà lǎn): 全ての仕事や責任を引き受けること。link
- 反義成語:
- 好逸恶劳 (hào yì wù láo): 安楽を好み、労働を嫌うこと。
- 甩手掌柜 (shuǎi shǒu zhǎng guì): 手を振って何もしない店主。実務を他人に丸投げして自分は何もしない責任者のこと。
- 袖手旁观 (xiù shǒu páng guān): 腕を組んで傍観すること。link
- 无所事事 (wú suǒ shì shì): 何もすることがないこと。link
6. まとめ
「事必躬親」は、大小問わず全ての仕事を自分で処理することを指す成語です。かつては勤勉さの象徴でしたが、現代では「任せられない」「抱え込みすぎ」という非効率さを批判する文脈でも使われます。使用する際は、相手を褒めているのか、マネジメント能力を批判しているのか、文脈に注意が必要です。
