投机取巧
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1. 基本情報
- 拼音: tóu jī qǔ qiǎo
- 日本語訳: 機会に乗じてうまい汁を吸う、小手先で立ち回る、ずる賢く立ち回る
- 成語の構成: 「投」((機会に)投じる、合わせる)
+ 「机」(機会、チャンス) + 「取」(手に入れる、求める) + 「巧」(巧妙な手段、うまいやり方) - 意味: 地道な努力を避け、機会に乗じて不正な手段や小手先のテクニックで利益を得ようとすること。貶し言葉(Derogatory)として使われ、誠実さや勤勉さに欠ける態度を批判する際に用いられます。
2. 詳細な意味とニュアンス
「投机取巧」は、以下のようなニュアンスを含みます。
- 機会主義的な態度: 「投机」は本来「機会に乗じる」という意味ですが、ここでは「隙を狙う」「チャンスを悪用する」というネガティブなニュアンスで使われます。
- 努力の回避: 正攻法や地道なプロセスを嫌い、楽をして結果を得ようとする「手抜き」や「近道」の心理を強く示唆します。
- 小賢しさ: 「取巧」は巧妙に立ち回ることを指しますが、真の知恵ではなく、浅はかな小細工やずる賢さを批判する文脈で使われます。
3. 使い方
「投机取巧」は、主に以下のような文脈で使用されます。
- 学習や仕事への態度: 基礎をおろそかにして、テクニックやカンニング、ゴマすりなどで成果を出そうとする人を戒める際によく使われます。
- 例:「学习必须脚踏实地,不能总想着投机取巧。」
(学習は地道に行うべきで、いつも楽をして近道をしよう(小手先で誤魔化そう)と考えてはいけない。)
- 例:「学习必须脚踏实地,不能总想着投机取巧。」
- ビジネスや商売: 法や規則の抜け穴を突いたり、品質を偽ったりして不当な利益を得ようとする行為を批判する際に使われます。
- 例:「靠投机取巧做生意是长久不了的,信誉才是根本。」
(あくどい立ち回り(不正な近道)で商売をしても長続きはしない、信用こそが根本だ。)
- 例:「靠投机取巧做生意是长久不了的,信誉才是根本。」
- 社会的な振る舞い: ルールを守らず、自分だけが得をするように要領よく立ち回る利己的な行動を指します。
- 例:「他以为自己很聪明,其实这种投机取巧的做法只会让人反感。」
(彼は自分が賢いと思っているが、実際にはそのような小賢しい立ち回りは反感を買うだけだ。)
- 例:「他以为自己很聪明,其实这种投机取巧的做法只会让人反感。」
その他の例文:
- 这次考试很难,想靠投机取巧及格是不可能的。
(今回の試験は難しいので、ヤマを張ったり小細工をしたりして合格するのは不可能だ。) - 与其整天琢磨怎么投机取巧,不如多花点时间提升自己的能力。
(一日中どうやって楽をして得をするかを考えるより、自分の能力を高めることに時間を使った方がいい。) - 在这个团队里,我们欣赏踏实肯干的人,不喜欢投机取巧之徒。
(このチームでは、地道に努力する人を評価し、要領だけで立ち回るような輩は好まない。) - 虽然他一时靠投机取巧赚了钱,但最终还是破产了。
(彼は一時的にあくどい手段で金を稼いだが、結局は破産した。) - 不要把别人的善良当作你投机取巧的机会。
(他人の親切心を、自分がつけ込む(利用する)チャンスにしてはいけない。)
4. 文化背景と注意点
- 背景: 中国文化、特に儒教的な価値観では「脚踏实地(地に足をつけて着実に進む)」ことが美徳とされます。対して「投机取巧」は、その対極にある「小人(徳のない人)」の振る舞いとして強く忌避されます。
- 現代社会: 競争が激しい現代社会において、要領よく立ち回ることはある程度必要とされる場面もありますが、この成語が使われる場合は「道徳的に許容できないレベルのズル」というニュアンスが強くなります。
- 関連語との違い: 「随机应变(臨機応変)」は状況に合わせて賢く対応するポジティブな意味ですが、「投机取巧」は私利私欲のために原則を曲げるネガティブな意味です。
5. 類似成語と反義成語
- 類似成語:
- 投机钻营 (tóu jī zuān yíng): 機会に乗じて、権力に取り入ったり私利をむさぼったりすること。
- 偷奸耍滑 (tōu jiān shuǎ huá): 仕事をサボり、ずる賢く立ち回ること。
- 不择手段 (bù zé shǒu duàn): 目的達成のためには手段を選ばないこと。link
- 弄虚作假 (nòng xū zuò jiǎ): ごまかしや不正を行うこと。link
- 反義成語:
6. まとめ
「投机取巧」は、地道な努力を嫌い、不正な手段や小手先のテクニックで利益を得ようとする態度を批判する成語です。勉強、仕事、商売などあらゆる場面で「ズルをする」「要領よく立ち回る」という否定的な意味で使われます。誠実さの欠如を指摘する強い言葉です。
